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Yes Minister [エンタテインメント]

日本では政治家も官僚も、さも悪い奴らばかりがその職に就いてるがごとき報道が散見されますが、それでは議会政治のお手本と言われるイギリスではどうかというと、多かれ少なかれ似たような問題を抱えてるわけで、となると個人の資質よりも制度上の欠陥と考えるほうが自然です。そうでなきゃ今頃イギリスは日本のはるか先を行くスバラシイ国になってなきゃおかしい。

ずっとそう考えてきましたが、実際今月トニー・ブレアが書いている日経「私の履歴書」に優秀だけど変革に抵抗する官僚組織や、政官の対立についても書かれてあって、やっぱりそうなのかと膝を打ちました。この連載、とても面白い。

折りしもちょうど政治家と官僚のバトルを面白おかしく描くコメディ"Yes Minister"のDVDを買ってをクリスマスシーズンから楽しんでたところです。

30年も前に製作されたのに今でも根強い人気があることを、イギリスの歴代コメディの特集記事で目にしたので買ったこのコメディ、初めてイギリスのドラマでハマりました。

舞台は1980年代のイギリス政界。所属政党が政権奪取をした際に元新聞記者の主人公ジムが大臣に任命されるシーンからスタートし、次官のハンフリーとの対立、ときにはもたれ合いを絶妙のタッチで面白おかしく描いています。

ジムは典型的な政治家。善人で一般人の感覚を持ちあわせてますが、世間受け、特に票になるかに気を取られがちで大衆迎合的な政策に飛びついてしまいます。

そしてこちらも官僚の典型として描かれるハンフリーは、平均11ヶ月で退任するという大臣など歯牙にも掛けず、長年の経験と弁論術を駆使して予算と権限の拡大、既得権益の防衛を目指してジムを操ろうとします。

ドラマのほとんどはこの2人、および2人の共通の部下で板挟みに苦労するバーナードの3人の会話で成り立ってます。その掛け合いのよくできてることと言ったらほんと感心するし笑えます。

イギリスの政治や社会の仕組みへの理解も深まりますし、たまに車のシーンがあると30年前の僕の家の近所が映ったりするのも興味を引きます。

英語の点では会話スピードが早く、ハンフリーはキャラの設定上長ったらしく高度で持って回った話し方をするので(ジムが「結局イエスなのノーなの?」とか「英語で言うと何なの?」と返すのがお決まり)字幕出してところどころ止めて辞書引いてやっとって感じですが、飽きずに繰り返し見られそうなので勉強にもなりそう。

政治コメディやイギリスに興味のある人や日本でもありそうな政治家と官僚の力学を見てみたい人に強くお勧めします。

Yes Minister: Complete Collection [DVD] [Import]

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  • 出版社/メーカー: BBC Warner
  • メディア: DVD


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